ヘルパーに手紙を読んでもらえる?
例えば利用者Aさんは夫と死別しており子供もいないとしましょう。
現在は一人暮らしです。Aさんには仲の良い友達が離れたところに住んでおり月に数回手紙のやり取りをしていたとしましょう。
手紙がコミュニケーションの必要な手段です。
大きな楽しみの1つです。
しかし、一年ほど前から緑内障を患ってしまいました。
右目がほとんど見えない状態です。
左目は見えるのですが、手紙を読むのはとても疲れます。
返事を書くのも大変です。
とても大変な作業です。
そんな時毎日来てくれるヘルパーさんに手紙を読むのを手伝ってもらいたいと思いますよね。
実際頼めるのでしょうか?
介護保険サービスは、「本人の日常生活に不可欠な支援であること」という原則です。
手紙を読む・代筆は日常生活に不可欠でしょうか?
もちろん、なかには必要だという意見もありますが、
手紙を代筆することは代行サービスとみなされます。
何かを代わりに受け取ること、
耳が聞こえにくくなった人の代わりに電話に出て対応をすること、
訪問客の対応をすることも代行サービスとみなされます。
残念なことに介護保険サービスを使ってお願いすることはできないのです。
介護保険サービス以外の方法
では、代わりになる支援を受けられる可能性はないのでしょうか?
実は、あるんです。
Aさんは左目の視力がほとんど失われています。
もしかしたら障害者手帳の交付を受けられるかもしれません。
障害者手帳を持っているなら、
障害者総合支援法の「居宅介護」サービスとして手紙の代読や代筆が認められる場合があります。
また代読ボランティアの支援も受けられるかもしれません。
障害の程度によりますが、
交通機関の利用についてもさまざまな配慮があります。
例えばタクシーが安い値段で利用できるというのも一例です。
障がい者手帳の取得方法
では、障害者手帳の交付を望む場合どうしたらよいでしょうか?
まずは医者に行き診断書を交付してもらいます。
それが用意できたら、住んでいる市町村の役所に行きましょう。
役所に行くのに助けが必要な場合、ヘルパーさんに付き添ってもらうこともできます。
(介護保険サービスの範囲内)
気軽にヘルパーさんにそのことについて相談してみましょう。
~まとめ~
・手紙の代読・代筆は原則たのめない
・利用者の状態によっては障害者手帳の交付を受けられる可能性がある。
・障害者手帳があれば、手紙の代読や代筆が認められる場合あり。